飲めないお酒。

異動にあたりたくさんの方々にお祝い、激励、労いをいただいた。

 

心より感激した。

 

たくさんの心のこもったお餞別もいただいた。

 

 

わたしがお酒を飲むのを知っているせいか、お餞別はお酒が多かった。

 

 

しかし、それらのお酒はみんな『飲めないお酒』ばかり。

 

 

わたしの名前がかっこよく彫刻されているグラスとセットのお酒。

占いでわたしにとっていい方角を調べて、そこでとれる水を使っている酒造が作ったというお酒。

わたしの健康のために飲んでほしいと地元で取れた柚子を使った愛情たっぷりのお酒。

こんな時期で送別会が開けそうになくて申し訳ない、と頭を下げながら飲兵衛仲間から渡されたアイリッシュウィスキー。

わたしの名前がサラサラと書かれた焼酎ボトルをわたしに手渡した若造は、わたしたちの送別会の噂を聞きつけてわざわざ店まで来てくれたそうだ。

普段の会話からわたしの好みを推理して、酒屋さんに選んでもらったんだ、とお酒をくれた方は正真正銘の下戸さんだ。

 

どれもこれもほんとにあたたかくて、やさしくて、心のこもったお餞別。

 

 

こんなに優しさや思いがこもったお酒にわたしは手がつけられません。

 

 

くださった方々の顔や思い出が頭をめぐり、「さぁ、飲もうか!」なんて軽い気持ちにはなれないのです。

 

 

 

今はまだ、まったく『飲めないお酒』。

 

 

贈ってくださった方々の思いに応えられるようなことができた時、自然とお酒に手が伸びるのではないかなと思う。

 

いつか、このお酒がサラッと飲めているような生活ができることを願って、新しい職場でも頑張っていかねばなりません。

 

 

新しい職場での新たなスタート。

 

負けてられないのです。

 

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